「いまのMINIは大きい」と感じる人に見せたくなる一台があります。2011年のMINI Rocketman Conceptは、全長3.419mの車体に3+1席を用意し、小さな外寸と使える室内をもう一度極端な形で試しました。
まずはここだけ
- 全長3.419m、全幅1.907m(ミラー込み)、全高1.398mの3+1シーターとして設計された。
- カーボン製スペースフレーム、二重ヒンジのドア、引き出し式リア収納を採用したコンセプトカー。
- MINIは市販化を発表しておらず、発売中止の公式理由も示していない。
- R501st Hatch
- F563rd Hatch
- J01Cooper Electric
MINI WAYPOINT NOTE
クラシックMiniの長さへ戻りたかった。
Rocketmanの全長は3.419m。公式資料は、1959年のクラシックMiniへ数センチ加えた程度だと説明しています。ただ小さくしたのではなく、運転席と助手席を後ろへ動かせる2人乗り、3人が快適に座る形、短距離なら4人という使い分けを用意しました。固定された座席数より、その日の目的へ空間を渡す発想です。
Rocketmanは幻の市販車ではなく、小ささを諦めないための実物大の問いだった。
普通のドアでは、小ささを使い切れない。
長いサイドドアには二重ヒンジがあり、狭い場所でも大きな開口を作れる構想でした。ドアを開くとサイドシルまで一緒に外側へ動き、後席へも入りやすくします。カーボン製スペースフレームを見せるデザインは軽さのためだけでなく、クラシックMiniの外付けヒンジを未来的に読み替える役目も持っていました。
荷室は、車体から引き出して増やす。
リアは上へ開くガラス部分と、車体から350mm引き出せる下側の収納に分かれます。4人で乗って荷物が入らなければ、必要なときだけ車を後ろへ伸ばすような考え方です。スノーボードなどを載せるキャリアとしても使える構想で、小型車の弱点を「常に大きな車体を持つ」以外の方法で解こうとしました。
なぜ売られなかったかは、断定できない。
Rocketmanは2011年に発表され、2012年にはロンドン大会に合わせた新仕様も披露されました。ただし公式資料は一貫してstudy/concept carと呼び、市販計画を確約していません。コストや衝突安全などを理由に語られることはありますが、公式な中止理由ではありません。残った価値は、小さなMINIを現代技術で作る問いを、ここまで具体的な形にしたことです。
GARAGE NOTE
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