ラッピングに見える滑らかなグラデーションは、工場で塗られたものです。MINI Multitone Roofは、三つの色を乾燥工程で区切らず連続して重ね、量産車なのに一台ごとの差まで生む珍しいルーフでした。

まず知っておきたいこと

まずはここだけ

  1. Oxford工場で三色を連続塗装するwet-on-wet/Spray Tech工程を量産ラインへ組み込んだ。
  2. 初期仕様はSan Marino Blue、Pearly Aqua、Jet Blackが前から後ろへ移り変わる。
  3. 環境条件によるわずかな模様の差を、欠陥ではなく一台ごとの個性としている。
MODELS IN THIS STORYこの話に登場するMINI
  • F563rd Hatch
  • F55MINI 5 Door
  • F54MINI Clubman

MINIにとって、屋根は昔からキャンバスだった。

クラシックMiniのコントラストルーフから、白、黒、JCWの赤、Union Jack、Paul Smithのストライプまで、MINIは屋根で個性を作ってきました。Multitone Roofは、色を切り替えるのではなく、境目そのものを見せる発想です。ボディ、窓の帯、ルーフという三層構造も強調され、遠くからでもMINIの低く浮いた屋根が分かります。

同じ工程で作っても、まったく同じ屋根にはならない。それもMINIの個性だった。

最初に明るい色を塗り、その上へ濃い色を重ねる。

2021年の公式資料では、まずPearly Aquaをルーフへ塗り、前方へSan Marino Blue、後方へJet Blackを続けて吹き付けると説明されています。色ごとに完全乾燥させてマスキングするのではなく、wet-on-wetで連続塗装するため、青から水色、黒へ滑らかにつながります。この工程はOxford工場の自動生産ラインへ統合されました。

量産なのに、模様は完全には同じにならない。

塗装時の環境条件によって、色の移り変わりにはわずかな差が生まれます。公式はその差を、一台ごとにunique specimenになる要素として紹介しました。寸法どおりのグラフィックを貼る方法とは違い、同じ仕様名でも流れ方が少し違う。工業製品の精密さと、手仕事のような偶然を両立させたところが面白さです。

Multitone RoofとMultitone Editionは同じではない。

2022年にはAspen White、Melting Silver II、Jet Blackへ変化するルーフに、白いレインボー柄や専用内外装を加えたMultitone Editionも登場しました。中古車を見るときは、グラデーションルーフを持つ通常仕様なのか、限定のEditionなのかを分けます。設定モデルや組み合わせは市場と年式で異なるため、当時の装備表と車両情報で確認します。

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確認した公式情報BMW Group PressClub GlobalThree colours, three roofs, endless individualisation: the MINI Multitone Roof ほか1件
資料1 資料2

掲載写真BMW Group PressClub / P90426586写真の提供元

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