実車へ持っていく確認項目を決める

ADACの試験車と日本仕様は装備が異なります。使うチャイルドシート、ベビーカー、駐車場の寸法で確かめてください。

F55は「小さなMINIに後席ドアが二枚増えた車」ですが、家族用途ではその二枚がかなり効きます。一方、荷室はメーカー公称278Lに対してADACのトノカバー下実測が185L。チャイルドシート二台とベビーカーを使うなら、五人乗りという表記だけでは足りません。この記事は2021年登録の欧州仕様Cooper実測と、日本向け2021年モデルの諸元を分けて読みます。MINI WAYPOINTによる国内車の独自実測ではありません。

MODELS IN THIS STORYこの話に登場するMINI
  • F55MINI 5 Door

F55は「載るか」より、毎回無理なく載せられるかで選ぶ。

実測車、国内仕様、写真の年式を先に分ける。

対象は2014年に日本へ導入された初代MINI 5 Door、型式呼称F55です。荷室とチャイルドシートの中心資料は、2021年3月登録のMINI 5-Türer Cooper Classic Trim Steptronic(7速DCT)を使ったADAC Autotest。駐車場との照合には、日本で2021年5月に発売された後期モデルの諸元を使います。

掲載写真は2014年発表時の欧州仕様車で、2021年モデルと同じF55でも前後バンパー、灯火、ホイール、装備は同一ではありません。写真はドア開口と荷室形状を見るためのもの、数字は各資料に記された条件付きデータです。中古車では初度登録、製造時期、One/Cooper/Cooper S/ディーゼル、2018年・2021年の改良を車台番号と装備表でつなげます。

F55の良さはドアが二枚増えたこと。弱点は、その先の後席と荷室が大きくなったわけではないこと。

チャイルドシートは後席外側二席。中央席は人数合わせに使わない。

ADAC試験車では後席外側二席と助手席にISOFIXを標準装備し、アンカーは見つけやすく、ISOFIXでもシートベルトでも固定しやすいと評価されています。助手席へ装着する場合は、キースイッチで助手席エアバッグを停止する条件です。日本仕様の装着可否と停止操作は、車台番号別のMINI Driver’s Guideとチャイルドシートメーカーの適合表を優先してください。

後席中央は取扱説明書上チャイルドシートを取り付けられず、室内幅から見ても現実的ではないとADACは記しています。つまり後席に固定できるのは最大二台です。F55そのものを対象にしたEuro NCAPの直接評価ではなく、ADAC本文が3ドアの結果から同程度と推測しているだけなので、別ボディの73%をF55の衝突安全スコアとしては掲載しません。

後ろ向きシートを付けるときは、前席と後席ドアを同時に見る。

F55の利点は後席へ直接アクセスできることです。ただしADACは後席ドア開口を「特に広くはない」と評価しています。回転式チャイルドシートは回転させた状態でドアトリムに当たらないか、子どもを抱いた肘が開口へ通るか、サポートレッグが床へ垂直に接地するかを試します。

前席を普段の運転位置へ合わせてから後ろ向きシートを取り付け、シェルと前席背面の距離、助手席の膝まわり、ISOFIXベースの表示を確認します。左右二台を同時に付けた場合、中央は非常に狭い補助席です。大人一人が長時間座れるとは考えず、家族全員の乗車姿勢を完成させた状態で判断します。

荷室は公称278L、実測185L。ベビーカーは畳んだ寸法が主役。

メーカー公称は278L、後席格納時941Lです。ADACが可変フロアを下段にし、トノカバー下まで測ると185L。カバーを外して天井まで積むと235L、飲料ケースは四箱でした。後席を倒して窓下までなら470L、前席後ろを天井まで使う最大条件で830Lです。床下として切り分けられる空間は約20Lあります。

写真では大型スーツケース一個、別カットでは大小二個を積んでいますが、すべてのベビーカーが同じ向きで収まる証明ではありません。荷物を隠したまま運ぶなら比較基準は185L。A型ベビーカーは折り畳み時の全長、車輪幅、厚みを測り、日常バッグも置いてハッチが閉まるかを試します。後席を倒せば増えますが、チャイルドシート使用席を同時に倒すことはできません。

荷物の持ち上げは楽。大柄な人はハッチの鍵に注意。

ADAC実測の荷室床地上高は約650mm。可変フロアを下段にすると床は開口部より約90mm低く、上段ならほぼ段差がなくなります。重い荷物を滑らせたい日は上段、少しでも高さを稼ぎたい日は下段という使い分けです。

ハッチ下に立てる目安は身長約1.90mまでで、それ以上では突き出したロック部へ頭を当てる可能性があります。後席背もたれは60:40分割。荷物とチャイルドシートを同時に使うなら、どちら側へ子どもを載せ、どちら側を倒すかまで先に決めます。

全幅1,725mmは扱いやすい。ただしミラー込みは1,935mm。

日本向け2021年モデルはOne/Cooper/Cooper Dが全長4,025mm、Cooper S/Cooper SDが4,040mm。全幅1,725mm、全高1,445mm、ホイールベース2,565mmは共通です。ADAC試験車は全長4,023mm、全幅1,727mm、ミラー込み約1,935mm、最小回転直径11.3mでした。市場とグレードで数mmの差があるため、最後は車検証と実車を使います。

幅1,850mmの機械式なら公称全幅との差は合計125mm、高さ1,550mmなら105mmあります。F60より条件は穏やかですが、タイヤ外幅、重量、最低地上高、パレット形状の規定は別です。後席ドアを開いて子どもを乗せるには、入庫できることに加えて隣車や柱との開閉余裕が必要です。

2018年と2021年、二度の改良を混同しない。

F55は2014年に国内発売。2018年の改良ではユニオン・ジャック意匠のLEDリア・コンビネーション・ランプなど外観・灯火とパワートレイン構成が更新されました。2021年の改良ではフロントデザイン、センターディスプレイ、トリム構成を刷新し、Oneを除く国内車でストップ&ゴー付きACC、レーン・ディパーチャー・ウォーニングなどの運転支援を強化しています。

荷室の基本構造と後席外側二席というチャイルドシートの前提は、見た目のLCIだけで広くなるわけではありません。限定車も同じです。Seven、Ice Blue Black、Rosewood、Piccadilly、Resoluteは色や内装、パッケージ装備に価値がありますが、家族用途ではベースグレード、灯火、カメラ/センサー、タイヤ、保証開始日へ戻って見ます。

よくある疑問。短い答えから確認する。

Q. 後ろ向きチャイルドシートは載る?

A. ADAC試験車では後席外側へ固定できます。前席を普段の位置へ戻し、シェルとの距離、回転動作、サポートレッグまで実車で確認してください。

Q. ISOFIXを二台使える?

A. 後席左右の二台が基本です。中央席はチャイルドシート非対応で、二台の間へ大人が快適に座れる保証もありません。

Q. ベビーカーと買い物袋は入る?

A. 荷物を隠す条件のADAC実測は185Lです。畳んだベビーカーと普段のバッグを同時に入れ、ハッチが閉まり後方視界を残せるかを試します。

Q. 幅1,850mm・高さ1,550mmの機械式に入る?

A. 公称寸法上は余裕がありますが、設備のタイヤ外幅、重量、最低地上高も満たし、管理者の車種確認を受けてください。

見比べて、触って、選べるガイド

  1. F55を日本導入

    MINI初の5ドア・ハッチバックとして発売。

  2. 最初のLCI

    Union Jackリアライトなど外観・装備を更新。

  3. 二度目の改良

    デザイン、表示、国内運転支援装備を更新。

F55を家族車として30分で確かめる

  1. 01二台を装着後席左右へ普段のチャイルドシートを付ける。
  2. 02前席を戻す運転姿勢と後ろ向きシートの距離を確定する。
  3. 03荷物を載せるベビーカーとバッグを同時に入れてハッチを閉める。
  4. 04枠内で開ける後席ドア、ミラー、切り返しを自宅条件で見る。

編集部提案:販売店へ持参する確認リスト

持参する物実車で試すこと購入判断
実際のチャイルドシート説明書どおり適合取付し、前席通常位置で子どもの乗降を確認固定と乗降に無理がない
ベビーカーと日常荷物後席を使用した状態で荷室へ積み、荷室扉を閉める普段の荷物が毎回収まる
駐車場の寸法・写真入口幅、扉開閉、荷室扉に必要な空間を現場で確認自宅で無理なく使える

この記事で使うF55の条件

用途車両・市場年式/発表使う情報
ADAC実測Cooper Classic Trim・欧州仕様2021年3月登録荷室、ISOFIX、ミラー幅、回転直径
国内諸元2021年改良F55・日本仕様2021年5月発表車体寸法、グレード、運転支援
公式写真2014年発表F55・欧州仕様2014年6月後席ドア、荷室、スーツケース積載

写真は前期、実測車と国内諸元は2021年型です。同じF55でも装備と外観を混同しません。

F55の座席別チャイルドシート確認

座席ADAC試験車購入前の判断
後席外側左・右ISOFIX標準、ベルト固定も良好第一候補。二台同時に試着
後席中央取扱説明書上は非対応チャイルドシートを置かない
助手席ISOFIX標準、エアバッグ停止スイッチあり日本仕様と製品適合を確認した場合のみ

ADACの欧州試験車に基づきます。日本仕様はMINI Driver’s Guideとチャイルドシート適合表を優先してください。

F55荷室の公称値とADAC実測

状態容量条件
通常・メーカー公称278LEU方式
通常・トノカバー下185L可変フロア下段、ADAC実測
通常・天井まで235LADAC実測
後席格納・窓下まで470L視界を残す積み方、ADAC実測
後席格納・最大830L前席後ろから天井まで、ADAC実測
メーカー公称最大941LEU方式
床下として切り分け約20L可変フロア上段

メーカー公称とADAC実測は測定方法が違います。日常の荷物を隠して運ぶ基準には185Lが近い値です。

積み降ろしと駐車場の数字

項目数値見るポイント
荷室床地上高約650mmベビーカーを持ち上げる高さ
下段床と開口の段差約90mm引き出すときに車輪が掛かる
ハッチ下の頭上約1,900mmまでロック部への接触
全幅1,725mm(日本向け2021年)機械式の車幅・タイヤ外幅
ミラー込み幅約1,935mm(ADAC欧州車)通路、柱、すれ違い
全高1,445mm(日本向け2021年)高さ制限とアンテナ
最小回転直径11.3m(ADAC欧州車)切り返し回数

F55の年式・LCI整理

時期外観・装備家族用途で確認
2014〜2018前期初期デザイン、6速AT中心カメラ/センサー、灯火、整備履歴
2018年改良Union Jackリアライト、変速機・装備更新DCTの作動、運転支援の実装備
2021年改良前後デザイン、8.8インチ表示、装備体系更新ACC・車線逸脱警告はOne除外を確認

初度登録と製造仕様がずれる場合があります。車台番号と現車装備で判定してください。

F55限定車をベースグレードへ戻す

限定車ベース/特徴実用面の確認
2016MINI Seven3 Door/5 Door設定、専用内外装5 Doorか、センサー装備は何か
2018Ice Blue Black EditionCooper 5 Door、専用色・Union Jack灯火2018年改良後の装備を照合
2020Rosewood EditionCooper 5 Door、日本200台タイヤ、カメラ、後席装備
2021Piccadilly Edition3 Door/5 Door、期間限定生産2021年改良前後を登録月だけで決めない
2022Resolute Edition3 Door/5 Door/Convertible、専用色荷室とISOFIXはベース車条件へ戻す

家族用F55の現車確認チェックリスト

順番操作・持参品合格条件
1車検証、車台番号、装備表F55、グレード、2018/2021改良が一致
2チャイルドシートを後席左右へ装着固定表示、回転、前席位置に無理がない
3ベビーカーと日常バッグを積載ハッチが閉まり、視界と固定を確保
4後席ドアを駐車枠内で開閉子どもを抱えた動作と隣車余裕を確保
5カメラ、センサー、ミラー、灯火年式説明と実装備が一致し全て作動

F55で足りるか、家族の条件から答え合わせ

乗る人数、チャイルドシート、荷物、駐車場を選ぶと、F55以外も含めて今の使い方に合うMINIを3台まで絞れます。

気になったMINIをもう少し詳しく

GARAGE NOTE

F55を、あなたのWAYPOINTに。

このMINIを登録すると、同じ型式の記事とOWNER NOTEが自分のGARAGEへ集まります。
確認した公式情報BMW Group PressClub Japan新型MINI 3ドア/5ドア/コンバーチブル誕生 ほか11件
資料1 資料2 資料3 資料4 資料5 資料6 資料7 資料8 資料9 資料10 資料11 資料12

掲載写真BMW Group PressClub / P90151638写真の提供元

この記事を読んでどう思いましたか?

いちばん近い気持ちを、ひとつだけ教えてください。

もうひとつMINIの話を

新着記事をすべて見る →