同じR56でも、2007年ごろの一台と2012年ごろの一台では、顔つきも室内の細部も少しずつ違います。写真だけではわかりにくい「前期」「後期」の境目を、これから長く乗る目線で整理します。
まずはここだけ
- 大きな区切りは2010年8月生産以降の改良モデル。
- バンパーや灯火だけでなく、装備内容やエンジンの仕様も見直された。
- 中古車は前期・後期の呼び方より、生産時期と整備履歴を一台ずつ確認する。
MINI WAYPOINT NOTE
好きな顔を選んだら、中身も同じくらいよく見る。
まず、2010年を境に眺めてみる。
R56は2006年末に登場し、日本では2007年から本格的に走り始めました。初期の車は、丸いヘッドライトと少し複雑なバンパーの組み合わせに、この時代ならではの愛嬌があります。いま駐車場で見ても「小さなMINI」の密度が濃く、前期の顔が好きだという人がいるのもよくわかります。
2010年8月生産以降のモデルでは、内外装デザインと装備がまとめて見直されました。日本での発表は同年10月。いわゆる後期型ですが、登録が境目の前後にまたがる車もあるため、年式欄だけで決めつけず、生産時期や実車の装備を見るのが確実です。
前期か後期か。その答えは、スペックより先に「どちらの顔が好きか」から始めていい。
変わったのは、顔つきだけではない。
後期はバンパーや灯火の表情が整理され、ボディカラーや内装の選択肢も更新されました。Hot Chocolate、Spice Orange、Eclipse Greyのように、後期の街並みを思い出させる色もあります。色とルーフの組み合わせまで含めて探すと、同じR56でも印象は驚くほど変わります。
エンジンや環境性能にも改良が入りました。ただし、中古車では「後期だから全部同じ」とは限りません。One、Cooper、Cooper S、JCWで成り立ちが違い、途中の仕様変更もあります。車台番号、エンジン型式、記録簿の3つが揃うと、その一台の素性がぐっと見えやすくなります。
最後は、年式よりもその一台の時間を見る。
新しい後期型は装備面で選びやすく、古い前期型には初期ならではの素朴な表情があります。どちらかを一律に正解にするより、好きな顔、欲しい装備、予算の順に候補を絞る方がR56選びは楽しいはずです。
そして最後に効いてくるのが整備履歴です。冷えた状態からの始動、警告表示、オイルや冷却水の管理、足まわりの音。気になる点は専門店や整備工場と一緒に確かめる。きちんと手をかけられてきたR56なら、前期でも後期でも、キーを回すたびにうれしくなる相棒になってくれます。
写真で絞り、最後は実車の前で答えを出す。
中古車サイトでは、まずヘッドライトまわり、前後バンパー、サイドスカットル、テールライトを同じ角度の写真で見比べます。後から交換できる部品もあるため、ひとつの意匠だけで前期・後期を断定しないこと。車台番号と初度登録、装備表がつながって初めて、その一台の時期が見えてきます。
候補が見つかったら、昼の屋外でボディを一周し、運転席ではスイッチをひとつずつ触ります。カタログ上の差より、シートの感触や視界、操作したときの素直さが自分に合うかどうか。前期か後期かを知るのは、肩書きを選ぶためではなく、好きになれる一台へ近づくためです。
掲載写真BMW Group PressClub / P0033218写真の提供元
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